映画は心の筋トレ

子どものころ観たゴジラ映画に始まって今も観続けている映画の備忘録

「モータルコンバット」のカンフーをやってみたら意外にむずかしかった

真田広之、ジョー・タスリムは当然、キレキレの動きで素晴らしいのだが、注目したのはリュウ・カンを演じたルディ・リンが見せる後掃腿(こうそうたい)というカンフー技なんです。

実際にやってみるとその見た目以上に難しいことがわかります。

後掃腿(こうそうたい)のやり方

後掃腿(こうそうたい)というカンフー技については、わかりやすい解説動画がありますので、そちらをご覧になってください。

後掃腿(こうそうたい)というのは足払いのことです。

後ろ向きに体を回転させながら一方の足で相手の足を払います。

顔面パンチや上段蹴りなどを狙ってくる相手に対し特に有効な技ですね。

動画では、体の回転を半周ずつ解説してくれています。

まず動画の2分43秒あたりです。

構えます。かなり重心は低いですね。

軸足となる前足の踵を浮かせ両腕の反動を使って後ろ向きに回ります。

両手は床に着きますが、手で床を押すのではなくあくまで体を支えるという役割です。

その後、相手の足を払っています。

この時、後ろ足の膝は伸ばしていますね。

さらにその後、後半の回し方の説明ですが、前半の勢いでそのままくるっともう半周してしまう、という要領ですね。

3分47秒からはスロー画面がありますので、こちらもよくご覧になってください。

このようにきれいに体を一回させるための準備運動も解説してくれています。

それが動画の1分25秒~50秒あたりです。

軸足となる前足を浮かせ、練習段階では、体を直立させたまま一回転させています。

まず直立した体勢でスムースに一回転できることを目指しましょう。

慣れないうちは半周するのがやっとだと思います。

直立しての一回転ができれば本番です。

できるだけ低い構えから回転してみましょう。

後掃腿のどこが難しいのか

軸足への負担

動画の解説にもあるように軸足となる前足は踵を少し浮かせます。(1分25秒)

これだけで既に前足に相当の負荷がかかってきます。

本番ではかなり重心を下げ低い構えのまま回転します。(2分25秒~45秒)

最初から最後までこの重心の低い構えのまま回転するということは、軸足に相当の負荷がかかるということですから、これは普段からスクワットなどで足の筋力を鍛えておく必要がありますね。

スピードとバランス

重心低くした構えのまま一回転しようとするとそれなりのスピードがないとうまく回れません。

しかしスピードを速めるとバランスを崩しやすくなるということも言えます。

正しい姿勢を保ったまま素早く一回転する、つまりスピードとバランスを両立させるというのはかなり難しいことですね。

目線

この足払いは相手が顔面、上半身への攻撃を仕掛けてくるときに有効ですが、体を一回転させるために一瞬、相手から目を話す瞬間が生じます。

その瞬間、自分の頭は相手から最も遠く離れた低い位置にありますから、すぐ頭に攻撃を受けるという可能性は低いでしょうが、やはり相手を見ていない時間は最小限にすべきです。

意識は常に相手に向けておき、回転の終わるあたりではもう先に視線を相手に向けておく必要があります。

とどめを刺す動き

足払いという技は相手の足を払って終わりではありません。

相手の足を払って倒した際、次にとどめを刺しに動かなければなりません。

低い姿勢のまま回転し、倒れた相手に次の攻撃を仕掛けるには、当然、低い姿勢から一歩足を踏み出す必要があります。

緩慢な動きは許されませんから、一回転したらすぐ低い姿勢からダッシュする、というくらいの感じです。

こういう一連の動きができるようになるには日頃からの足腰のトレーニングは欠かせませんね。

まとめ

モータルコンバット」でルディ・リンの後掃腿のシーンを観た時、「そんなにスピードがないのかな・・」というのが最初の印象でした。

でも動画を参考にしながら自分でやってみてその印象は変わりました。

低い姿勢で、バランスを保って、それなりのスピードで自分の身体を回転させるのって、相当、難易度が高いなと、認識を改めました。

相手の攻撃の意識が上半身にあって重心も跳ね上がりがちな時に、相手の虚をつく技ですからね。

スピードがあればうまくいくというわけでもなさそうです。

スピード、タイミング、バランス、意識、などすべてが揃ったときに成功する技なのでしょうね。

モータルコンバット 作品概要

作品名:モータルコンバットMortal Kombat

2021年公開

監督:サイモン・マッコイド

真田広之

ジョー・タスリム

ルディ・リン