「エージェント:ライアン」天井に張り付いたジャックライアンを観ていかに全身を鍛えられるか、を考えてみた
本作は、ジャック・ライアンの映画作品としては5作目ですが、「ジャック・ライアン・シリーズ」をリブートした作品で、これまでの映画とは違ってクランシーの特定の小説を原作としてはいない。
「ジャック・ライアン・シリーズ」をずっと観ているわけではないのですが、本作ではジャック・ライアンが表向きは投資銀行のコンプライアンス担当という設定に興味を惹かれて観てみました。
ストーリー展開自体にさほど期待はしていなかったけれど、予想以上に楽しめました。
1.ライアンのアクションシーン
特に注目したのは、ライアンがホテルの部屋で大男に襲われ、バスルームへ逃げ込むシーン。
ライアンはバスルームの天井にある枠のようなものを両手でつかみ、足は壁の上の方に着けたままの体勢で相手が入ってくるのを待ち受ける。
この体勢が維持できるのには体の多くの筋力、全身の力を必要とするよなあ、と思って観ました。
例えば枠をつかむ握力、腕から肩の筋肉(上腕二頭筋、三頭筋、三角筋)それと大腿四頭筋、ハムストリングス、そして体を真っすぐに維持するための腹筋、背筋、そして体幹。
2.多くの筋肉を一度に鍛えるには
いわば全身の筋力を必要とするのだろうということになってしまうのですが、筋トレで体の多くの筋肉を一度に鍛えられるものと言えば、それは一つは逆立ち、そして逆立ち腕立て伏せじゃないかなと思っていて、私も日常の筋トレに取り入れています。
逆立ちは、両腕を使って全身を支える運動。
なので腕の筋肉はもちろん、大きな筋肉である背筋群などを始め、上半身の筋肉をまんべんなく鍛えることができるはず。
3.逆立ちで鍛えられる筋肉
1)三角筋
中でもまずは三角筋。
三角筋は、肩を覆っている筋の表層部にあって肩関節を動かす筋肉。
腕や肩を動かす動作、バーベルを持ちあげる、走る際に腕を振る、ボールを投げるといったあらゆるスポーツ動作に関係しています。
逆立ちでは、三角筋のどの部分にも強烈に負荷がかかりますよ。
2)上腕三頭筋
それと上腕三頭筋。
上腕三頭筋は、上腕後面を構成する筋肉で、腕を伸ばす働きを持った筋肉。
腕立て伏せで鍛えられるのはこの上腕三頭筋(上腕二頭筋ではない)
逆立ちは肘を伸ばした状態を維持しなければならないので、これも強烈に負荷がかかります。
この上腕三頭筋を鍛えると、腕は太くなりやすいんです。
3)背筋群
背筋群、中でも僧帽筋と広背筋。
逆立ちをするためには美しい姿勢とバランスが求められるので、姿勢を保持するための背筋群を鍛えることができます。
僧帽筋は逆立ちを行う際の頸椎の安定性にも関与しているんです。
また広背筋は、腰と肩の両方に関与するため、腕で身体を支える際の補助だけでなく、逆立ち時の足のバランスを保つ役割も担っています。
4)腹筋群
腹筋群。
逆立ちは、腕で身体を支えるのだが、足先までバランスが取れないといけません。
腹筋群は、下肢を持ち上げ、支え続ける働きを行います。
また、通常よくやるシットアップ(寝転んで上体を持ち上げる)で鍛えられる腹筋だけでなく、姿勢を支えるために重要な腹横筋(ふくおうきん)や腰方形筋(ようほうけいきん)といった体の奥深くにある腹筋も鍛えることができます。
5)体幹
また、体幹の筋肉にも負荷がかかり、逆立ちという動作自体が腹部に力を入れ引き締めないと体勢を維持できないため、逆立ちをすることによって姿勢が良くなるということも言えますね。
逆立ちは、重力によって下がった内臓を元の位置に戻しやすくなり、内臓を戻すことで血流の改善にもつながります。
上半身の力で下半身を支えるためには、バランス感覚も必要になるので、バランス感覚を養うこともできるんです。
上半身全体に負荷をかけ、上半身を均等に鍛える効果があるということが言えますね。
以前の記事にも書きましたが、逆立ちができるようになるためにはまず恐怖心を取り除かなければならないんです。
今では、逆立ちなど日常生活で行うことはほとんどありませんよね。
顔を下に向けたまま足を上に振り上げるとなると、つい、いつ頭から落下するかわからないという気持ちが湧いてしまいます。
ただ、これはもう勇気を振り絞り、後は慣れるということしかありません。
4.逆立ちのやり方
私自身は、もう自立しての逆立ちは出来ないので壁を使っています。
壁に背を向け両手を床につく際 手の幅は肩幅より少し広めにとった方がいいです。
ここで床を思い切りよく足で蹴らないと、壁まで足が到達しないので注意です。
壁があるから向こう側に倒れることはありえないので、思い切りよく足で床を蹴りましょう。
手は、ここが一番バランスをとるのによいだろうと思われる場所に置いてみて、肩も負荷を感じ過ぎないような位置を探してみます。
まずはそのまま10秒、維持してみます。
ここから、逆立ち腕立て伏せに移行すると、僧帽筋と三角筋への負荷が大きいのですが、実際にやってみると脇腹(腹斜筋)にも結構、痛みがくるのがわかりますよ。
身体が左右に揺れるのを、真っ直ぐになるよう修正しながら腕立てをするため、かなりの負荷が脇腹にもかかっているのだろうと思います。
ということは、普段なかなか鍛えにくい腹斜筋も逆立ち腕立てによって結構鍛えられるかもしれませんね。
最初は何回でもいいです。
ただ毎日やっていると2~3回から5,6回、そして8回へと回数は必ず伸びていくはず。
そしてこの時、身体は真っすぐではなく、若干カーブ気味になるはずです。
ある程度、自信をもって出来るようになれば、次は壁を使って片腕の逆立ちをやってみるか、もしくは自立しての逆立ち、そして腕立て伏せへと進むか。
まだまだ先は長いのですが、逆立ち腕立て伏せをやると本当に全身が鍛えられているなあ、という気分になって、とても充実感がありますね。