「日本で一番悪い奴ら」肩幅を広くするための筋トレをやってみる
先日観た「孤狼の血」が予想以上に良かったものですから、同じ白石和彌監督による「日本で一番悪い奴ら」を観ることにしました。
タイトル「日本で一番・・・」というのも関心を惹きましたね。
1.転落に次ぐ転落を重ねる主人公
主人公の諸星要一(綾野剛)が悪事に手を染め、暴走し、あげくは没落し逮捕されるまでを描いた作品なのです。
しかしこれらは彼単独でやったことではなく、組織の中で黙認され、また組織をあげてやっていた犯罪行為なんですよね。
点数を稼ぐために先輩からアドバイスを受け、彼も数名の協力者を裏社会に組織するのですが、その協力関係を維持するために必要な資金を稼ぐため、彼自身も覚せい剤取引に手を染めるようになっていきます。
一旦、歯車が狂い始めるともう止まらない。
転落に次ぐ転落を重ね、彼自身も覚せい剤の常習者となり、勤務中に逮捕され有罪判決を受ける。
最後まで警察をかばっていた彼だが、彼が家族同然に付き合っていた協力者の自殺を知り、北海道警を告訴することになる。
他者から見れば、当然、何でこんなバカなことになってしまうんだろう、彼を止めるようなまともな人間はいなかったのか、と思う一方、閉鎖された組織の中で成績をあげようと、また組織の中で生き残っていこうとすると、社会の常識からかけ離れたことであっても、組織内ではそれが当たり前となってしまうのだろう、ということは想像できます。
また、この種のことは北海道警以外の警察でも、また他の組織でもありえる話だろうなと思いましたね。
実在の元北海道警警部、稲葉圭昭の「恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白」を原作としているのですが、本作において「北海道警」という実名を出しての映画化自体、よくできたなと感心しました。
圧力とか当然かかりそうに思うのですが、どうだったのでしょうね・・・
2.主役を演じる綾野剛の肩幅
主人公の諸星を演じるのは綾野剛。
彼はこの役のために体重を10キロ以上増量させ、肌を焼き、顔に酒を塗って顔をむくませた、ということらしいです。
冒頭、大学柔道部員として練習している綾野剛、確かに少し太ってはいるのですが、顔の、それも特にあごのあたりだけ太っているので、体のごつい柔道家らしくは見えませんでした。
肩幅がもっとあったら、よりそれらしく見えたかもしれませんね。
本作を観た後、稲葉圭昭本人のインタビュー記事も読んでみましたが、記事中の写真を見る限り、稲葉はかなりいかつい方のようです。
耳も柔道によって見事につぶれている、いはゆる「カリフラワー」です。
彼、柔道には相当打ち込んだのでしょう。
インタビュー時、既に63歳ということなので体格は現役時代とは違っているだろうが、そのいかつい顔つきからして、また柔道の猛者だったことからしても、やっぱりごつい体をしていたはずです。
3.肩幅をつけるための筋トレ
肩幅を大きくしようとすると効果的なトレーニングはパイクプレス(パイクプッシュアップ)でしょうか。
これは三角筋という肩のあたりを覆っている筋肉に効く筋トレですが、そもそもは腕立て伏せなので、上腕三頭筋や大胸筋にも効果があります。
腕立て伏せのように腕をつき、足は閉じて体が「く」の字になるようにお尻を上に高く上げる。
その体勢からゆっくりと肘を曲げていき、まるで頭を地面に突き刺すような感じで頭から下げていく。
パイク=Pikeとは「やり」という意味なので、やりを地面に突き刺すようなポーズからこのネーミングになったのでしょうね。
そして元の位置に戻す。
この動作をゆっくり呼吸しながら(体を下げる時に吸い、上げる時=力を入れる時に吐く)行う。
実際にやってみると肩にかなり負荷がかかるのがわかります。
少し肩に傷みも感じるかもしれません。
慣れるまでは1セット8回~で十分ですね。
通常の腕立てよりかなりきついのではあるが、毎日変わらないメニューをこなすよりは、時々、こういう変わったメニューも取り入れるようにしてもいいと思います。
勿論、通常の腕立てでも上腕三頭筋が主に鍛えられるので、継続していると結構、短期間で肩幅は広くなってきます。
そもそもの骨格は変わらないのですが、筋肉が厚く骨格を覆うようになって、肩幅が広く見えるようになるわけなんですね。
でも映画のテーマ自体はとても面白いと思いましたよ。
役者の役作りって本当に大変ですよね。
4.日本で一番悪い奴ら 作品概要
作品概要
作品名:「日本で一番悪い奴ら」
2016年公開
監督:白石和彌
諸星要一:綾野剛