「ライリー・ノース復讐の女神」空白の5年間を描いてほしかった
本日の映画は「ライリー・ノース復讐の女神」
女性が強くなって復讐のために戻ってくるという私の好みのストーリーです。
1.戦闘マシーンとなったライリー
平凡な主婦であった時のライリーとはその表情も立ち居振る舞いも全く異なっていた5年後のライリー。
頬も少しこけ、表情は険しく、また陽に焼けて浅黒い。
車の後部ハッチを閉める際にちらと左の二の腕の力こぶが見えるのだが、その筋肉もとても引き締まっているし、無駄な贅肉は一切なさそう。
たくましく引き締まって戦闘マシーンとして帰って来たわけなんですね。
なので組織を襲撃する際の動きもキレがある。
例えば、相手の膝の側面から裏側あたりを蹴りつけて相手を膝まづかせてから倒すシーンも一瞬の動きに無駄がなく、感心しました。
銃器は勿論、ナイフやメリケンサックも巧みに扱いますよ。
2.5年の間、いかに鍛錬したのか?
5年の間に相当、鍛錬したのだろうなと想像させるのですが、その間の鍛錬の様子はほとんど明らかにされません。
ただ、警察が入手した動画投稿サイトの数秒の映像において、ライリーが総合格闘技のリングにあがっていたらしい、ということしかわからないんです。
この点が残念でしたねー。
5年間、ライリーがいかに鍛錬し、どうやってそこまで強くなれたのか?
銃器などの扱いにどのように習熟していったのか?
そこを見せてほしかったですよ。
例えば、「虎の穴」?!のような場所で汗みどろになって格闘の特訓を受けているのでもいいし、「亀仙人」みたいなマスターの元、厳しい修行に励む姿でもいいし、なにかしらそういう場面を見せてほしかったです。
復讐のため戻って相手をバッタバッタ、ボコボコ・・・に、倒すのはそれはそれでスカッとはするのですが、私としては、それよりもむしろ、そのレベルに至るまでの苦労、修行の過程を観たいものなんです。
3.ライリー演じるジェニファー・ガーナー
ライリーを演じるのはジェニファー・ガーナー、この時、46歳!
40代後半でこれだけ動けるのは大したものです。
彼女、少女時代はバレエを学んでいたんですね。
バレエの素養があるから、ああいうキレのある無駄のない動きができるんでしょうね。
そういえば、空手の極真会館の大山元館長が「喧嘩をさせたら一番、強いのはバレリーナである。なぜなら最も軽快に身のこなしができるから・・。」と著書の中で発言されていたのを思い出しました。
前半いきなり襲撃犯の3人の男が遊園地の観覧車に吊るされているシーン、ライリー1人でどうやって大の男3人をあんな高いところに吊るせるの??とか、突っ込みどころも結構ありますが、そんなことは置いておいて、それより何より、ライリーの空白の5年間を描いてくれてたらとてもいい映画になったように思いました。
ちなみに原題は「PEPPERMINT」(ペパーミント)なんです。
なんでかというと、遊園地でライリーの娘が注文したアイスクリームが「ペパーミントダブル」だから、なんですね。
4.ライリー・ノース復讐の女神 作品概要
作品概要
作品名:「ライリー・ノース復讐の女神」
2018年公開
監督:ピエール・モレル
ライリー・ノース: ジェニファー・ガーナー