「アンドロメダ・・・」生物兵器を作ろうとしたあげくのまさかの顛末
パンデミックものの映画を観ようと先日は「コンテイジョン」を観ました。
本日はこの「アンドロメダ・・・」(The Andromeda Strain)
1971年の映画だし画像も今の時代においては古臭い。
でもほんとに地味な作品ながら面白かったです!
1.ニューメキシコの小さな村
1971年ニューメキシコの小さな村、ピードモントが舞台。
この村に落下した衛星を回収に部隊が向かうが、そこでは村人がほとんど死に絶えており、部隊の2人も死亡する。
この間の様子が無線での連絡により伝えられ、スピーカーからの声だけで知ることになる。
このあたりが余計、不気味さを醸し出しておりうまいなあと思います。
衛星の中の微生物(これがアンドロメダ・ストレイン=アンドロメダ菌株と名付けられる)に感染した住民たちは血が凝固し粉末状になって死に至る。
ただ生存者が二人だけおり、一人は酒飲みの老人、もう一人は赤ん坊、そしてこの二人だけが生き残ったのには共通の条件がある、ということでこの謎を解明していく過程も面白いんです。
2.火災が発生しました
以下ネタバレあります。
印象に残ったのは軍による厳格な管理、研究施設に入る際の厳格な滅菌手続き、そして科学者たちが軍により召集される際の暗号が「火災が発生しました。」?!
回収した衛星の中にいた微生物は生きており、それが増殖しているとわかった時の恐怖。
エイリアンみたいに動き回る化け物というわけでもなく、最先端の顕微鏡で調べてやっと見つけられるほどの大きさ(地味~)、しかしそれが心臓みたいにドクドク動いている映像の不気味さ。
でもこの衛星は宇宙空間の微生物を回収し新しい生物兵器を作り出すことが目的だった、ということがついに明らかになる。
愚かなんだよねぇ・・・自業自得か。
全編、淡々と科学的な報告書の体で語られるのがかえって恐怖を煽るんです。
地味ながらいい映画でした。
原作は「ジュラシック・パーク」(1990年)のマイケル・クライトン。
監督は「ウエスト・サイド物語」(1961年)「サウンド・オブ・ミュージック」(1965年)のロバート・ワイズです。
3.オッドマン仮説
ところで、本作中で語られる「オッドマン仮説」というものの意味は本作の中では説明されなかったので、これは後で調べてみました。
オッドマン仮設とは、任意の研究・作業等を行うグループを編成する時に、専門外の人間を1人加えることによって、より効果的な結果が得られるというもの。
その専門外の人間をオッドマン(半端者)と呼称している。
本作では、この仮説のひとつである「男性の独身者が核制御の意思決定に向いている」という調査結果を支持した政府の上層部が、施設の核自爆装置の制御を民間人に託す代わりにそのメンバーを男性の独身者とするよう条件に挙げたことになっています。
4.アンドロメダ・・・ 作品概要
作品概要
作品名:「アンドロメダ・・・」(The Andromeda Strain)
1971年公開
監督:ロバート・ワイズ